読書癖

一日一冊を目標にすると、ただ読むがために読むようになってくるわけですが。
しかして知識なんてものはそれ単体では意味はなく、現実との照応によって初めて意味なり価値なり意義なりが生まれるのだとすれば、蓄積するがための蓄積も、それが蓄積であるのなら、いつか役に立つ日も来るのでしょう。
役に立つ割合なんて1%もないけれど、人生だって1%もなんかの役に立ててるかどうかわからないんだから、まあちょうどいいんじゃねえの、といったところ。
千里の道の一歩を毎回踏みしめてるような気持ちになりながら、しかし人生の到達点というのは死以外ありえないのだから、この道の果てにはなにがあるわけでもなかろうなと、気軽な気持ちで散歩するが如く歩み続けるのが最近の理想です。


まあ、どんだけ本を読んだところでなにかを知った気になることはできても知ることなんてのはそうそうできるもんじゃねえな、という話ですが。
それにしてもブックオフの100円コーナーは危険すぎる。主に本棚に対して。いまだに積み本が二十冊以上。だいぶ減らしたけれど。
本の発行年代と内容を括って読む限りにおいては、古い本で得られる知見というのも少なからずあるもんだなあということなのか、あるいはいままでの自分が無学に過ぎたのか。
なんにしろ、一足飛びに得られるものなどありはしないし、たとえあったとしてもそんなもんはろくでもない。自ら適否を判断できない知識なんてもんは、付け焼刃の如き危険性しかないもんだ。判断できたところで判断の妥当性は判断できませんが。
先人の偉大さを知ることにすらこんなに時間がかかるのだから、自らの道を歩むなんてことは、それはもう膨大な手間と時間がかかるのだろうなあ。