設定の見せ方

キャラクター設定の見せ方テクニック*1


方法:キャラ紹介用の要約説明を作る。2行から3行程度。詳細設定は別に用意する。
理由:A4一枚にびっちり書き込みされた設定を初見の人が見てくれるなんていう甘えは通用しないため、ぱっと見て読むことのできる(把握することのできる)設定情報のみをトピックとして用意しておき、読み手の興味をひきつけることによって、詳細部分へと誘導することができる。
小説のあらすじと同じこと。一から十まで見てもらいたいのなら、まず一を見やすいようにすることで、残りの九の要素を自発的に見たいと思わせることが大事である。
どうせ一を読んで興味を持たない人は残りの九の要素など読まないし、読んでも記憶に残らない。
例:桜花の場合
「感情独走型完全機械化兵。過去に開発者を殺害している。現在はヴィヴリオ大佐直属の戦闘部隊として活動中。詳細は末尾参照」

これはシナリオの設定の見せ方についても同じことが言えると思います。
エンゼルギアの場合、セッション前に「今回予告」と「ハンドアウト」を提示します。ここでは、PLの興味を引く、あるいはストーリーの方向性はある程度予見できるけど展開が読めない程度の情報を出すことによって、セッション開始前からPLをセッションに集中させることができます。
必要な情報は出すけど肝心な部分はぼかす、というのが一番簡単な説明になるんでしょうか。
例えば最近今回予告を出した「復讐の凱歌」*2の場合、「かつての戦友」「復讐者」「軍部の陰謀」「クーデター」という、表面的な情報は出てきますが、それはなぜか、という肝心の部分は出していません。
「軍部の陰謀が原因なのはわかるけど、その陰謀ってどんなもの?」の部分をぼかしているわけです。そうやって、「謎が謎になる程度の情報」を小出しにしてPLの興味を引き、後はPLに情報の吸い上げと拾い上げをさせることができます。


もちろん、シーンや展開を踏まえて、GMから随時情報を出していくことが必要ですが、明らかに不自然ではない情報以外、出しちゃっても問題ありません。GMが十伝えても、ようやく五わかるかどうか、というのがGMとPLの立場と認識の差です。しかも十出して五、つまり半分程度理解してもらうにも、相手がその情報に対して興味を持っていることが必要になります。
どうでもいい情報は常に淘汰されていきます。朝見たニュースの内容も、学校なり職場なりで話題にならなければすぐ忘れてしまうようなものです。そうであるなら、情報に重み付けを行い、どうでもよくない情報になるように作りこんでいくことが大事です。やりすぎると、謎が解消されませんが。
エンゼルギアの話になりますが、オープニングフェイズで下地を作り、ミドルフェイズで謎を解き明かし、クライマックスフェイズでPCに決断させ、エンディングフェイズでPLに総括をさせる、ぐらいの流れが一番自然で理想的かな、と感じています。
全部が全部そういう流れであればいい、というわけではありませんが。失敗を少なくするという観点から見た場合、こういうやりかたもある、ということで。