なぜ復讐者が敬遠されるのか

こちら(2006-10-18)のエントリで「異論反論は大いに受け付けますので、意見お待ちしております。」とあったので、簡単に書いてみます。
あと、微妙にはっきりしなかったので断り書きしておきますけども、「PCがハンドアウト等で復讐者をやるように規定されている場合」のことだと解釈しました。


私がPLの立場なら、「復讐という強い動機だからこそ、自分のやりたい復讐がやりたいと思う」から、シナリオに用意されているようなのはあんまりやりたくないかなあ、と思います。PLがPCに設定している「復讐者としての動機」をシナリオで汲み取ってもらうのであれば、それは話が変わりますが、今回はそういう話ではないと思いますので、それは度外視します。
強い動機だからこそ「感情移入」ができないとロールになりえない、というのも含めて、「復讐者」というスタンスがわかりやすく、その分動きやすい、というのはわかりますが、「自分がなにに復讐しようとしているのか」を自分が納得できていないと、動きやすいもなにもないんじゃないのかな、と。シナリオとしての具体例がないんで、「誰でも復讐心を抱く出来事によって復讐者となる」かどうかはわかんないんですけども。
「親を殺された! 復讐だ!」は、まあわかります。でも、その場合、「どの程度まで復讐するか」は、個人に依存する問題なわけです。「もし親を殺したのが恋人だったら?」許すか許さないかは個人次第だよなあ、ってことです。
ところが、「シナリオで復讐者であることを規定」された場合、個人依存の部分は無視して、シナリオ依存でアクションしなければならないのではないか……という気がします。「恋人だろうがなんだろうが親を殺したからには復讐するんじゃあ! と動かないとダメなのかな?」と思ってしまう、ということです。この時点で行動が制限されてしまうと感じました。
(自分がGMだった場合を想定しますが)ハンドアウトで「復讐者である」と規定しても、それはシナリオに絡む導入部分でそうあって欲しいというだけで、「徹頭徹尾復讐者でなくてもいい」とも書かれているようですから、これはPL側が一方的に「引け目」として感じるというか、「GMがこだわっているからこそ遠慮する」要素ではないかと思います。