押してだめなら引くしかない

どう表現するのが一番簡素かなあ、と思って、最終的に「押したい時は引いてみろ」とエントリタイトルのどっちかかと思ったんですが、状況的に起こりうる可能性が高いのと実感が湧くのはエントリタイトルのほうだろうと思ったので、あえてこっちにしてみました。
それはさておき。


GMをする上で、一番大事なのは、「押したい場面でこそ引く」ことだと、最近のセッションを振り返って思います。
GMというのは、黒子であり脇役であり舞台であり音響担当でもありますが、俳優ではありません。そして、見せ場で目立つべきは俳優であり、俳優をやっているのは、PLです。*1
PLが目立つべき「押したい場面=盛り上がりを見せる場面」において、黒子が前面に出てきたり脇役が前面に出てきたり音楽がいきなり止まったり雰囲気を壊す音楽を鳴らし始めたら、盛り上がるものも盛り上がりません。
そしてPLとしても、自分の見せたい場面があるのなら、一度画面から引いて、その後、いきなりアップで登場するとか、そういう手法を取ったほうが、効果的なのは明白です。


「緩急を持たせる」というのは、よく言われることだと思いますが、ではその緩急をどうやって作っていけばいいのか、という方法論の一つとして、PLは「見せ場の前では一旦引く」、GMは「見せ場の前では一旦押す」ということを心がけると、効果的にハイライトシーンを演出することができると思います。
全員が出ようとしたら、そりゃあ盛り上がるシーンも盛り下がりますし、逆に、出るべき人が出ないでみんな下がっちゃっても、そりゃあ盛り下がってしまいます。
それらも結局「空気読め」という言葉に集約されるのかもしれませんが、「空気を読んでいる(と思っている)」から失敗するというパターンのほうが、「空気を読めていない(と思っている)」から失敗するというパターンよりも多く、かつアホらしいと思うので、「空気を読めていようが読めていまいが、行けといわれたら行く」ぐらいの体勢でいんじゃないかなと思います。
もちろん、「行って欲しいと思ってる人」は、きちんと「行け!」と指示を出してあげるのが前提ですよ。行きたいのは、他の誰でもなく「行け」と言っている人なんだ、ということを理解していれば、それでいいと思います。


なんかわかりづらいなあ……

*1:ちなみに、照明担当はいないと思います。それこそ、空気が照明担当です