海上ギガプラントの役割

ふと雇用の面から海上ギガプラントを評価したくなった。
海上ギガプラントは海中プランクトンを原材料に合成食材(蛋白質?)を生成するような設備だったと思ったけど(記憶が曖昧なので後で調べよう)、それは従来の第一/第二次産業にどのような影響を与えただろうか?
おそらくは従来の生産物を嗜好品化したのではないかと思われる。我々の世界で言うところの「安価に輸入される食糧」の代替として想定できるだろう。当然ながら、その食料自体の安全性についてもある程度の疑問が投げかけられることになる。実用化を急いだ技術の末路は……概ね次の世代につけが回ってくることになる。


さて、海上ギガプラントはおそらく生産を維持・監督するための雇用を創出しただろう。これは経済的には成長をもたらすだろうが、一方で雇用される人間をどこから集めるのかという問題が残ることになる。海上に建設されている以上、「地方密着」とか「郊外型大規模施設」みたいなノリは存在しない。ゼロからの雇用創出である。
都市部機能を阻害するのでは本末転倒だろうと思われるので、雇用の大部分は地方から賄わなければならないんじゃないだろうか。一部都市圏の専業の技術者(電子工学のエキスパート)は必要になるにしろ、それは全体の一部であって、作業の大部分が単純作業であるだろうことは想像に難くない。大部分はオートメーション化できたとしても、である。
パートのおばちゃんが溢れる近未来設備。現実なんてそんなものかもしれない。