同じ反応でも違う感想

昨日、機会があって「極道めし」という漫画を読んだのです。
大雑把に説明すると、刑務所に収監された受刑者が、景品を賭けて「うまいもの話」をする、というお話。一番同意を取れた話=うまいものの話ができた人が景品を獲得できると。
でまあ、いろいろな食べ物が出てくるわけですけども。
一つの食材というか、メニューを提示しても、それぞれの想像する食べ物は全然違うわけです。たとえばトンカツが提示されていたとしても、ソースで食べるかとか、ソースで食べるにしてもどういうソースで食べるかとか、辛子は使うのかとか、そういう部分で千差万別なわけです。
それぞれの内的経験から、提示されたメニューは同じでも、具体的な食べ物としてはまったく別のものを想像しつつ、示す反応=想像したメニューのうまさに思わず唾を飲み込むは共通化されるわけです。
なかなか人間というのは面白い形でフレームワーク化されてるもんだなあ、と思いつつ、そうでなければ幻想的な意味での意思疎通が成立しないということなんでしょうな。