悪魔(2)

昨日の続き(http://d.hatena.ne.jp/standby/20050816/p1)です。


さて、堕天使崇拝、というものはそもそも存在するのかどうか? という疑問があります。まあ悪魔崇拝もあるんだろうからそういうのもあるだろうさ、とも言えますが、エンゼルギアの世界には天使がいて、さらにその天使は敵として存在している状態です。その状態で「天使の敵」でもある堕天使を崇拝する、というのは、表面的には筋が通りますが、実際には、筋が通りません。
なぜか。
堕天使は「天に反逆したモノ」であり「天使の敵」ではありますが、「神の敵」にとってはやはり敵だからです。
堕天使というのは、反逆者ではありますが、神の敵になったわけではなく、悪魔という存在になることによって人間を律するための存在になった、というのが正しい解釈で、そうした場合、崇拝したところでなんか応答してくれるような立場ではない、となります。


しかし悪魔は、それでも人間を誘惑します。イエス・キリストも悪魔に誘惑されてます(突っぱねましたが)。悪魔の誘惑に答えるとなにが手に入るのか、漫画的に考えればとりあえず望んだものが手に入るとなりますが、実際には精神の堕落の象徴かつ描写であって、実際的な悪魔という存在ではないと解釈しています。
仏教で言うところの煩悩のような存在が悪魔だろう、と。
それでは、天使の存在する世界における悪魔の立場を明確にはできませんが、天使もまた明確な立場を持っているわけではありません。「天界の門」と呼ばれるものの向こう側に存在している存在ですが*1、それがそもそも神の使いであるとか、向こう側が神の存在する世界であるとか、そんなことは確かにはなっていません。
異世界の存在」を天使として呼称しているだけ。それを悪魔と呼ぼうが天使と呼ぼうが、本質的な差異はありません。


故に、エンゼルギアの世界における「悪魔」の形を定義しようとした場合、「他の宗教から見た天使」である可能性すらあるわけです。


さて、そんな世界での「悪魔」と「悪魔崇拝」とは、どのようなものになるのか?
シナリオフックとして使うには悪くないネタかもしれません。

*1:だったと思いますが、ルールブックないので記憶頼りです