『遠きもの、遥けき彼方に』

今回予告

 夢であればよかったのだ。手に入らない理想なんて。
 
 瑞穂基地にある、最前線基地とは思えないほどの緩やかな空気。
 異物であるはずの自分が、それと知りながらも受け入れられている事実。
 
 自らの決断が蒔いた種であるのなら、それを刈り取ることもまた自らの責務であろう。
 自らに施された合衆国の束縛を打ち破るため、彼女の孤独な戦いが始まる。
 
 それは、彼女の妹が手に入れたもの。
 そしてきっと、自分には手に入れられないもの。
 
 "天使を支配する者"の意味を知る者は、そう多くはない。
 それは決して"天使を統べる者"と同じ意味にはならないのだ。
 
 四大天使の名を持つ少女、ガブリエラ。
 その力は、彼女の意志に反して瑞穂基地を侵食する。
 
 エンゼルギア天使大戦TRPG
 BrokenDays『遠きもの、遥けき彼方に』
 
 望まないようにしていた。決して手に入らないものなのだから。
 理解しないようにしていた。理解したら欲しくなってしまうから。