続・行為可能性からの逸脱
てんやわんやになったので、再確認のための再要約。
なんで要約かというと、あんまりぐだぐだ細かく書くより、短く書いたほうが読む人多いですょ。というとてもシンプルな指針を某所で発見したための実験的実践のため。
で。
「判定可能な行為」をいかにして定義するか、つまり実装するか、という、システム面からのアプローチなわけですが、「抽象度をあげるとどんな判定でも可能になる」ということはつまり、「特定の行為に関して特定の判定を行う」といった「ルールとして規定されるべきもの」に対しての恣意の介入レベルを上げてしまう、ということでもあります。
言い換えれば、公正さの縮小です。「誰がやっても同じ」にはならないという、ルールとしての自己同定が否定される要素、のようなものです。*1
それはつまり、「ルールとしての公正さをどこで担保するのか」という、設計思想にも関わる問題でもあります。抽象度を上げたシステムでは、「参加者*2の良識/公正な態度*3」に依拠せざるをえなくなります。システムでは保証されない*4構成になっているからです。
自作舞乙TRPGシステムにおいては、実は「手軽に戦闘やって乙HiMEレベルをあげてコーラル/パール内での順位を上げていくゲーム」という主眼で考えているので*5、戦闘以外の要素は「まあやる気になればできるよ(保証はしないけど)」という作りであるがために、抽象度を上げて行為可能性を担保しつつ、公正さを除外しています。「動作保証外のことをする場合、一切保証しません」というコンセプトです。
まあそれがいいか悪いかはともかくとして。どうせ好きか嫌いかという話で落ち着くと思うので。
「オンラインでも手軽にセッションできて判定が簡単なシステムを」というのがそもそものコンセプトで、要は「手軽な暇潰し」としての実装なので、戦闘に時間がかかったり、判定に時間がかかったり、シナリオの準備に時間がかかったり、というのは、そもそも論外です。コンセプト違反です。
なので、最初から「学園内での順位向上」を目的に据えて、「PC/NPCとの戦闘により順位が変動する」仕組みになっているわけです。NPCだけ用意しておけば、ぶっちゃけ一人でもできたりするわけです。*6
ストーリー的な遊び方もできるけど、それはあくまでもおまけです、というコンセプトから、技能システムを採用しなかった、とも言えます。*7
なので、チャットシステムレベルでの補助が必須になるのがこのシステムの特徴とも言えます。オフでセッションすることを想定していない*8ので、そういう遊び方はやりたい人が考えてください、ということでもあります。
ともあれ、変なこだわりをまず捨てて、システム実装に乗り出したほうがいい気がしてきましたが……