TRPGの魅力の説明の段階モデル

TRPGの魅力を伝える最大の障害は、TRPG自体が持つ自由度、サイコロを振るのが楽しかったり演技をするのが楽しかったりコミュニケーションが楽しかったりダンジョンハックが楽しかったり、そういう様々な楽しみを内包していることだと思います。どこかで見たことあるような気がしますが、これこそがまさにTRPGの宿痾ではなかろうかと。


で、ですよ。例えばサッカー。サッカーを遊ぶ上での楽しみはなにか? 観戦はこの場合、含まれません。参加する上での楽しさはなにか? となった時に、自分が子供の頃のことを思い出したんですけども、ボールを蹴るのが楽しかったんですね。ルールとか関係なくて、ゴールがあろうとなかろうと関係なくて、単純にボールを蹴るという動作が楽しかった。ルールとかはその先にあるものでしかなかった。
そういうモデルで簡単に説明することはできないだろうか? と思ったわけです。で、TRPGの場合は、"とりあえず"「サイコロを振る」でいんじゃないかな、と。


乱数生成装置であればサイコロの代替にはなるし、例えばトランプでもいいわけですけども、そういうのは"とりあえず"無視しちゃってもいんじゃないかと思うんですね。そういうところを厳密に説明しようとするからうまくいかないわけで、厳密に説明しようとするのはヲタクの宿痾な気がしてますけども、一番わかりやすいところから説明を始めればいいんだと思います。
「サイコロを振ってなにが楽しいの?」って突っ込まれたら、「サイコロの結果で、自分のやれることが変わるのさ」とでも言っておけばいいんです。ちょっとボードゲーム的かもしれませんけども、初心者に対する説明なんだからわかりやすければわかりやすいほどいい。
簡易な説明は常に誤解の可能性とワンセットで、誤解を招くことは極端に恐れられている気がしますけども、そもそもやる前から完全な伝達なんて不可能じゃないだろうか、とも思います。ババ抜きとかのカードゲームにしたって、「自分の手札と、相手から引いた札の数字が同じなら捨てることができて、手札が早くなくなれば勝ちだよ」なんて説明されたところで、ルール的には正しくても、それだけで楽しいと思えますか? 「まあやってみようじゃないか」とやってみて、初めてルールの先にある楽しさがわかるもんじゃないでしょうか。
いろんなシステムがあってとか、いろんな楽しみ方があってとか、そういうのはぶっちゃけ、慣れてからでよくて、説明する人がやりやすいシステムで使う"乱数生成装置を使うことが楽しい"というのがとっかかりでいんじゃないだろうかな、と。


まーいまさら私が書くまでもなくどっかで書かれてることだとは思うんですが、なんとなく書きたくなったので。