2006-06-23から1日間の記事一覧

(28−3)

夕日もすで沈んだ。辺りは暗く、街頭の明かりが頼りない。 道を先に行くのはセラピア。着かず離れずの位置に真智がいて、自分はしんがりを守っている。守っているというかなんというかだが。 会話がない。完璧に断絶している。セラピアは病院を出てからこっ…

『幸福の価値』

誰がそれを定めたのか。 なるべくしてならねばならぬ者、なるべくしてなった者。 黒い天使核は救世主の資格を現すという。 自らにその資格を見出し、救世主たらんと欲し、またそれを望まれた者。 特別な感情もなくそれを受け入れ、あるがままに振る舞う者。 …